ラジコンヨットの規則
建造規則と競技規則
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目次
●建造規則(クラスルール)
・ワンデザインと開発クラスについて
・その他(共通事項)
・セールナンバーの規則

●競技規則(レースルール)





ヨットレースには艇の仕様を定めた建造規則(クラスルール)と、レースの仕方や競技そのもののルールを定めた帆走指示書や競技規則があります。主催者によって優しいものから厳しいものまでありますから、イベント等に参加する場合は事前に確認しておきましょう。


各種規則は変更される場合があります。正確には各団体等の情報を確認してください!







建造規則(クラスルール)
ヨットの場合、艇の仕様を定めたものを建造規則と言います。実艇は混走でレースしてハンディキャップ補正する事も多いようですが、ラジコンヨットは多くの場合、同じ艇でのワンデザインレースや、同じクラスの艇でレースが行われる事が多いのです。その場合はレース毎に艇の仕様などに決まりがあるので、その規則に沿った艇を準備する必要があります。
また、主催者やレースによって、クラス分けや規則の厳密さが違う場合もあります。何でもOKなものから厳しいものもあるので、参加する催し毎に確認する必要があります。

大まかに分けると、規定内で設計や製造技術を競う事を目的とする開発クラス(デベロップメントクラス)と、手に入りやすい市販キットなどを使いヨットの性能差がつかない様に仕様やパーツを制限してレース自体を楽しもうというワンデザインクラス(プロダクションクラス・ワンメーク)の流れがあります。


主な建造規則

市販艇クラスルール
JMYSの市販艇クラス建造規則
JMYS市販艇選手権(全日本)用に用意されたルールで、市販艇全てが対象。ただし所定の改造は許可され、マルチパネルセールなども可とするものです。ヨットの世界ではハル、セールなどは別のメーカーが作る事が多いそうで、使用者が好みでチョイスして使うのだそうです。このルールは同じハルを1つのクラスとして、キットベースの船体(キールやバラストを含む)と、自由なメーカーや自作のマストやセールでレースしましょうという規則です。おなじ種類が5艇以上揃えばクラスが成立します。市販キットでは同じパーツ(ハルなど)が揃うので、工夫の結果が判りやすく、手軽に試せる利点があります。同じ機体や車体のレースでプロペラやタイヤを好みで替えて使う様な感じですね。自作セールの性能を競う開発クラスです。
以前はすべての市販艇を網羅する意図のルールでしたが、キット毎のルールに細分化する案(2015年から?)が出ているみたいです。細分化するならキット毎に最適化出来る可能性もありますが、現状ではそうではなく、改訂の意図が読めません。

36市販艇クラスルール
JMYS関東支部の36市販艇クラスの建造規則
関東支部のローカルルールです。36Pと呼ばれていてPはプロダクションの意味でしょうね。36/600クラスの市販艇(ほとんどの国産市販キットはこの規格)で艇の性能差を少なくする目的のものです。性能に関わる改造は不可で、基本的にはキット純正パーツに限ります。一方補修は認め、セール等が痛んだ場合はキット同等の自作セール(シングルパネル)も許されるなど同等性能であれば良いので、古い艇でも手軽に参加出来ます。ヨットの場合、ハルは10年20年と使えますがセールはさすがに消耗品ですからね。シーウインドは全長が規格外ですが特例で仲間に入れてもらえるみたいです。市販キットのプロダクションクラスですがレースはワンデザインではなく混走です。

36/600クラスルール(JMYSのHP)
JMYSによる、いわゆる36(サブロク)クラスの建造規則
セール面積、水線長など以外は自由な設計ができるクラス。日本独自のルールです。
北米の36インチクラスをベースにセールエリアの計測方法を日本流に変えた物だそうです。多くの国産市販艇もこの規格に合わせて設計されていますが、36のルールでは素材等にも制限がないのでやはり自作艇が主になり、一部の例外を除き普通のキットでは歯が立ちません。カーボン、ケブラー使い放題。タングステンバラストも勿論居ますしバラストに金を使ったという伝説もありました。(笑)市販艇を改造した艇(グレーシャスやイノベーターに自作セールなど)もあり、カタマラン、トリマラン、水中翼船、カンティングキールなど色々面白い艇が出て来ます。アイデアや可能性を楽しむ開発クラスの最たるものです。

IOMクラスルール(JMYSのHP)
国際級であるIOM(インターナショナルワンメーター)クラスの建造規則
こちらも開発クラスです。各部に詳細な寸法制限や材質制限などがありますが、その範囲内で艇のデザインの自由度を使って建造し競技するクラス。インターナショナルですから世界共通の規則なので外国製のキットなどを始め国内ビルダー製にもこのクラスの物が多くあります。安価に作れるようにと材質制限がありますが、作れない人は買うしかなく外国の有名キットはフルセット40万円以上が相場の様です。1mサイズの意味で1mクラスと表記する艇もありますが、IOMクラス艇ではない場合があるので注意が必要です。

CR−914建造規則2006
オリジナルは「基本的に無改造とした同一規格艇によって公正なレースを行う事を目指す」という、AGインダストリー製CR−914ワンデザインクラス建造規則(ジャパンレガッタの規則)でした。他のレースでも914クラスはこの建造規則が採用されている事が多いようです。
2006年から主催がCR−914協会に代わったためルールも若干修正されましたが「等」など曖昧な表現がある事や実際の参加艇にも 差異がある様なので扱いが微妙です。(笑)回りの様子を見ながら対応しましょう。 オリジナルルール(参考)
今年(09年)からジャパンレガッタの運営がCR−914協会からAGに戻り、最新版のルールが発表されました。
Tokyo CR914 Sailing Clubの杉浦さんによれば、 2009年版ルールでは、
>>1・セールナンバーがAG登録番号のナンバーをフル桁での表示。
>>2・総重量が2665g以上になり上限が無くなった。
>>3・スターンカバーは推奨。
>>4・バウバンパーについては触れていない。
との事。914協会ルールからの急変を避ける意味もあるのでしょうか、変更は最小限でした。
(090915追記)

AGがつぶれてしまいCR−914協会に戻った様です。彩湖ラジコンヨットのサイトで管理されています。
建造規則はレースの募集要項等で確認してください。
艇の仕様で不明な点は問い合わせるなどしてみてください。
私はクレームをつけられない様に過去何度も優勝したマーチンさんの艇をデッドコピーしました。(笑)
(20151201追記)

CR−610クラスルール(舞洲フリートのHP)
AG製CR−610でデスクトップサイズの良さを見直そうという建造規則
小型艇は組んだまま飾っておける手軽さが特徴ですが、眺めるうちに色々なアイデアも出てくるものです。改造等もちょっとした工作で気軽に出来ます。艤装に凝るも良し、身近な材料でセールを自作するも良し、模型工作という面を色々楽しめる様に自由度を残した規則になっています。
残念ながら生産終了し店頭在庫だけになった艇ですが、逆にメーカー絡みという呪縛も解け(笑)、改造のベースにしてしまいオリジナルにこだわらずにしゃぶり尽くしましょうという発想です。もちろんサイズが小さいので改造の効果は判らないかも知れませんがそこは趣味です!こだわりの世界ですからね。(笑)出荷数が多くあちこちに眠っている艇があるはずなのでこれを機会にレースデビューさせようという趣旨で、全日本大会も開かれそうな勢いです。

CR−610フリークラスルール(舞洲フリートのHP)
AG製CR−610クラスの自作を認める建造規則
ヨーロッパで流行っているグラウプナー製のマイクロマジックでは自作を許すクラスもあり上手く運営されているそうで、CR−610でもこの方法が追加採用されました。CR−610のオリジナルから型を取るなどして、FRPはもちろん、ケブラーやカーボンでも自由に材料を使って作る事も出来ます。今後キットオリジナルのCR−610クラスと、このCR−610フリークラスが併催される事になります。もちろん版権の関係もクリア済みで、CR−610協会が設計者の竹井一雄氏からコピーの許可を得ているそうです。ラジコンヨット普及のために解放して頂けたそうです。太っ腹ですね。竹井さん最高!皆さん、感謝の気持ちを込めて盛り上げましょう!!
今までの模型ヨットにもウイングキール、カンティングキールやツインラダーなど色々ありましたが、大きな艇で試そうとすると強度や精度、それなりに手間もかかります。また一から作るとなると各部のバランスなども色々あって、まともに走るまでには相当苦労があったはずです。けれど、ベースがしっかりしているこのクラスならお手軽です。週末の夜、眺めているうち思いついた事をチョコチョコっと工作してみる。例会で、こんな風にしてみたと仲間に見せ、試してみる。もちろん外野も盛り上がる。次の日曜が楽しみになるようなとても面白いクラスになりそうです。

マイクロマジッククラスルール
グラウプナー製マイクロマジックの建造規則
ヨーロッパ等で流っているマイクロマジックのルールで世界的に統一された建造規則があります。クラス協会があり管理されています。セールをマルチパネルにする事も許されている様なので工作好きな方は楽しめるルールです。

ドラゴンフォース65クラスルール
ジョイスウェイ製ドラゴンフォース65の建造規則
ヨーロッパ等で流行っているドラゴンフォース65のルールで世界的に統一された建造規則があります。各国にクラス協会があり管理されています。ドラゴンフォースのページに規則の概略を載せてあります。元々ワンデザインレースをする事を意識して企画発売されたキットの様で、買ったままの無改造が基本です。企画段階から練られているので無改造でもちゃんとレースできる特徴を生かしています。セールは性能差が出ない様に同一面積のシングルパネルで同一の取付け方法なら交換可能。シート類や防水パッチなどの消耗品は交換できます。数ある建造規則の中で最もキットオリジナル、同一仕様でレースできるワンデザインとしては理想のルールです。

ドラゴンフライト95クラスルール
ジョイスウェイ製ドラゴンフライト95の建造規則
世界的な流行を見せているドラゴンフォース65の姉妹艇、DF95のルールです。df65同様世界的に統一された建造規則があります。各国にクラス協会があり管理されています。ドラゴンファミリーの情報ページに規則へのリンク等を載せてあります。元々ワンデザインレースをする事を意識して企画発売されたキットの様で、買ったままの無改造が基本です。企画段階から練られているので無改造でもちゃんとレースできる特徴を生かしています。セールは性能差が出ない様に同一面積のシングルパネルで同一の取付け方法なら交換可能。シート類や防水パッチなどの消耗品は交換できます。数ある建造規則の中で最もキットオリジナル、同一仕様でレースできるワンデザインとしては理想のルールです。

RG65クラスルール
RG65の建造規則
ヨーロッパ等で流行っているRG65のルールで世界的に統一された建造規則があります。開発クラスなので建造規則の範囲であれば何でもできます。サイズ的にはミニクラスで、有名なマーブルヘッドクラスの半分、2分の1マーブルと言われるらしいです。建造コストは圧縮できるものの実質はサイズが小さいだけで国際的にトップクラスのデザイナーやモデラーが競うかなりハイレベルなクラスです。 勿論、一般的な市販小型艇は殆どこのクラスに入りますから、キットベースに改造を施せばRG65の範疇になりますし、ドラゴンフォース65も基本的寸法はこの規格内ですが、勝負にはならないでしょう。

京商マリンカップルール(京商のHP)
京商主催のマリンカップの建造規則
基本パーツを純正品に限り、セールなどを無改造としたワンデザインクラス。
船体、ラダ−、キール、バラスト、マスト、ブーム、セールは純正または純正オプションに限り、サイズ、材質変更不可。受付時に船検がありますがキットの純正品で通り組み立ててあればOKです。また指定箇所以外は多少の改造・部品追加も出来ますからキット特有の不具合の修正や、自分なりの調整なども行えます。沢山売れているキットのため同じ製品名の規則が複数ありますが規則の乱立は混乱を招くなど良い事がなく、また、長年継続され安定しているためローカルなどでもこの規則を採用する事が多い様です。

訂正します。2016年のマリンカップからルールの解釈が変わっている様です。ルール自体は同じで今まで通り変更不可のパーツは指定されていますが、例えばセールの取り付け方法などは自由にして良いそうです。指定以外は変更しても良く、改造も奨励されているそうです。詳細はマリンカップチャレンジのページをご覧ください。
今まではワンデザインクラスと位置付けていましたが、もうワンデザインとは言えませんね。サイズ・材質以外なら変えても良いというお墨付きですので、改造できる箇所が格段に増えます。艇の性能差は決定的に広がるでしょう。改造したい人にとっては美味しいルール解釈です。
(2016.06.15)

シーウインドクラスオーナーズ協会ルール(JSCOAのHP)
京商シーウインドのための建造規則
パーツはもちろん、組み立て方なども含めキット標準に拘ったワンデザインクラス。
キットを購入して説明書通りに組み立てた艇でも不公平感無くレース出来るように配慮して改造等を制限したルールだそうです。実際には許可された改造箇所もあり無改造とは差が出るので規則を良く読んで指定方法で対応する必要があります。規則には曖昧さも無く、ワンデザインの理想的な形になっています。

彩湖ラジコンヨットレースルール
彩湖ラジコンヨットのローカルルール
「市販艇であれば何でもOK。改造しちゃった艇、遅い自作艇歓迎」というおおらかなルール。
要するに何でもありです。競って順位を決めるよりまずはセーリングやレースを楽しみましょうという趣旨の規則。同じ仕様のキットがたくさん集まった時はそのクラスを成立させるので、同仕様で同レベルの艇同士の競い合いも出来ます(ベテランはベテラン同士、自主的に艇を揃えて競ってます)が、醍醐味は混走です。ヨットの速さは艇の種類だけで決まるのではなく、操縦や風の条件など色々の要素があります。また、扱う人にも色々な個性があります。艇は異種でも総合的に同レベルの人、似たようなスキル・速さの艇とダンゴになってレース出来るので、速い人は速いなりに、遅い人も遅い人同士で競り合うなど上手く成り立つクラスとなっています。たまたま自分の艇に合った風が吹いて快走しちゃったって良いじゃないですか!!(笑)
もちろん、遅くたって良いんです。一日終わって結果発表の時、最下位でも拍手が貰えるのがこのレース、楽しめた人が勝ちのレースです!

(注)補足です。
私見ですが彩湖ラジコンヨット管理人さんの趣旨は改造を推薦する物ではないと思います。楽しいレースが趣旨なので公平感は保たれるべきです。
初めてヨットを作ったり地元で走らせている場合などではクラスルールなど知らないので、知らずに改造してしまう事はよくある話です。自作してみる人もいるかもしれません。そのような入門者がヨットレースや走航会へ来て「あなたの艇は改造してあるから参加できません」と言われてはかわいそうです。
そんな場合でも参加して一日楽しめる様にという配慮が「改造 しちゃった艇、遅い 自作艇」の意味する所だと思います。
自作や改造で楽しんだり速さを競うには36クラスやIOMの様な開発クラスがありますから、ぜひそちらへチャレンジしてください。
(20151201)


ワンデザインと開発クラスについて
ヨットレースはワンデザインという同仕様艇を使うものと、開発クラスやボックスルールといって所定の枠の中ならアイデアや好みを持ち込めるものがあります。
ワンデザインはワンメーク、制限クラスと呼ばれることがあります。開発クラスは文字通りデベロップメントクラス。
どちらが良くてどちらが悪いという事は無いので好みで選べば良いと思います。

開発クラスは、マーブルヘッドやIOM、36、RG65クラスなどに代表されるもので、規格の範囲内でオリジナリティーを発揮出来、選択の自由もあります。模型趣味や一般モデラーとしては割と普通な考え方だろうと思います。艇をデザインしたり改修すること、何かを試す事などは実艇では(実機・実車でも)大変な事ですが、模型なら手軽です。当然ルールはあるので法の元に公平ともいえます。
勘違いしやすいのはJMYS市販艇クラスで、市販キットベースなので入門者向け、初心者向けと思われがちな様です。また自作セールなどハル、キール以外の部品が自作OKだったりするので狭義のワンデザインではありません。全日本のクラスとしては敷居が低いのは事実ですが、あくまで全日本。ベテランがゴロゴロいるのですから、キットを買ってそのまま組んだだけでトップレベルの走りが出来たりチャンピオンになれるわけではありません。(もちろん可能性はゼロではありませんが、先の車の話でいうなら、車種は同じでもエンジンが違うとかタイヤが違うという事だからです。)

ワンデザインクラスは同じ仕様の艇を使います。ただ、建造規則には厳密なものからそうでない幅の広い物まで色々ある様です。これは主催者の考え方などによる差です。緩いもの、厳しいもの、色々ありますが、それぞれ必要性があって設定されているのでしょう。
よく「厳密なワンデザインは性能差が出ないので公平だ」と言いますが、実はウデと経験の差だけになるのでこれも見かけほど甘い物ではありません。もちろん物的には公平です。これは間違いありません!! 要は「公平」と、「簡単」や「入門者向き」は違うという事です。
改造が許されない場合、ユーザーが自分をキットに合わせる必要があります。キットが持つ不具合や、艇の癖、変化する条件への対応などまで含めてウデと艇の調整能力だけで対応しないといけないからです。例えば最高速は諦めてコンスタントな走りに振るという逃げも使えない場合があります。戦術や戦略などの比率が高まるので、厳密なワンデザインであればあるほど初心者とベテランの差が出る事になり、初心者に勝ち目は無く最も厳しいクラスなのです。今日はたまたま良い条件で気持ちよく走れたとか、トップフィニッシュ出来た!なんてご褒美やビギナーズラックはあまり無いです!!(笑)
更に公式なレースでは規則が絡んできます。模型は初めてでも実艇レース経験があったりセーリング競技規則を熟知している人はOKなんですが、規則の習得はハードルが高く「入門」には向かない面も多いのです。ワンデザインだと艇速に差がない所で順位を争うわけですから、航路権主張などで自然にスキッパー同士のやり取りも激しくなりがちです。知らずに参加したり見学してビックリしたりヨット嫌いにならないでくださいね。(笑)
一方、学ぶのには最適といえます。同じ仕様の艇なので成績が悪いのを艇のせいにする事はできません。叩かれても、或いは順位が悪くてもくじけない人や、上を目指し勉強したい人などにはワンデザインはチャレンジし甲斐のあるクラスです。同じ仕様だと上手い人の調整をパクるのは簡単です。(笑)教えを乞う場合にも的確なアドバイスが受けられます。基本的な速度差がないわけですから微妙な駆け引きが繰り広げられます。最初はコテンパンにやられると思いますがくじけないでくださいね!もちろん速度差も少なくダンゴになって走るとなると航路権など権利関係もシビアになり、厳密な競技規則解釈も伴いますから勉強になります。
その意味がわかってくると、面白さが判ると、もう「入門」レベルではありません。初心者は卒業です。

ヨットを走らせたりシンプルなレースを試してみて面白いと思ったら....内輪のレースで毎回勝っちゃう様になったら....是非ステップアップを考えてみてください。いずれもベテラン好みのクラスですから、凄いアイデアマンや上手い人がた〜くさんいて揉んで貰えます。ディープな世界が待ってますよ!(笑)


補足します
厳密なワンデザインレースが「入門者」に向かない部分があるのは現状の公式レースの形態による所が多いと思われます。ワンデザインレースの中にスキル別のクラス分けや入門者保護のプログラムが無い(或いは採用されていない)と厳しいレースを強いられたりするからです。一方、例えば彩湖ラジコンヨットでは赤リボンというシステムがあるので、混走以外の各ワンデザインクラスでも入門者のハードルは低いです。
別な言い方をすると、赤リボン等の入門者保護のシステムのあるワンデザインレースは学習環境としてはベストなので入門には最適と言えます。 捉え方の問題でもありますね。
(2015.12.18追加)





その他(共通事項)

一般的になっているので、あえて書かれていない場合もありますが、その他この様なルールもあります。
・他の人を突いて怪我させないように送信機アンテナの先端はスポンジを巻くなどして保護しておきます。(ただし20cm以下のアンテナは除外。これは正式なルール(セーリング競技規則)でも規定されています。)最近は2.4GHzなので問題ありませんね。(^^;)
・普通の市販艇レベルだと艇同士がぶつかっても壊れることはまずありませんが、市販艇でもレース専用設計の艇だと余分な強度が無いキットもあります。船首の部分にはスポンジやゴムのバンパーをつけましょう。
・セールにナンバーを入れましょう。
国際級ではセールナンバーなどにも細かい規則があります。その他国際級以外のクラスは、それぞれ異なった規格のセールナンバーをつけたりしています。マリンカップの場合は、バックステーにカラーシートを付けて色で区別していました。
ローカルなクラスでも、レースに出ると主催者は各艇を見分けることが出来ないので、区別のため何らかのナンバーをつけておきましょう。
注:メーカーのシールなどを含め、セールカーブを壊す事にならないように注意しましょう!ナンバーを入れるならマジックインキが一番....という噂もあります。適当に薄くなってくるので書き直しも出来るし、古くなって人に譲るときも便利です。(笑)
とりあえず何か表示するならビニールテープを切って1とか11とかにすると簡単です。100均のダイソーには黒いマスキングテープが売っていて、なかなか良いです。

※JMYS=日本模型ヨット協会





セールナンバーの規則

前項を修正します。
RRS現行版(2013-2016)では国際級のセールナンバーの規則が変更されています。
概要はこちら
これは国際級の話で、クラス規定で個別に指定されている場合も多いですから一般論という事で、ご参考程度にどうぞ。
(2015.12.18追記)





競技規則(レースルール)

ヨットの場合、模型であっても「セーリング競技規則」(通称RRS)という実艇とおなじルールでレースが行われる事や、それに準じた形式で行われる事が多い様です。これは国際的なヨットレースの規則に1つのカテゴリーとして模型部門が正式に定められているためです。JMYS主催の全日本選手権などのレースや、CR−914協会のジャパンレガッタなど公式なレースでは、ルールは厳密に適応されます。万国共通ですが難点は法律の文書みたいで、入門したばかりの人は解釈に困る事も....。
ヨット以外のカテゴリーから来た方への関係情報はこちら

一方、主催者によってはおおらかなレースもあり、初心者に対しては厳しくしないレースもあります。(彩湖ラジコンヨットレースや京商マリンカップ、クラブ内のローカルレースなど。これらは正式なルール(RRS)で行うのでは無く、RRSに準じた草レースという位置づけになります。)
初心者向けとか、日本一を決めるとか、レースの目的が違うので、建造規則と同じ様に使われる規則に幅がある訳です。参加する催し毎に確認する必要があります。適用規則は大会の募集要項に必ず明記されているので確認しましょう。
正式な競技では競技規則の他にも適用される規則があります。例えばコース等は風向きなどの条件で変わることもあります。実施ラウンド数や当日のスケジュールなどもそうです。色々細かい部分は募集要項のほか帆走指示書(実施要領)に書かれている場合もあります。主催者が作成しますのでこれも確認しておきましょう。



レース・いくつかの例など


京商マリンカップの例

例えば、マリンカップで採用されるルール(ペナルティー)は以下の3点です。(ただし2007年の例)

・フライング、ブイタッチは他艇の邪魔にならない場所で360°ターンをする。
・他艇と接触しそうな場合、メインセールが左側に出ている艇(スターボード)を優先とし、他の艇は進路を譲る。
・故意に他艇に接触又は進路妨害をした場合、ペナルティーとして他艇の邪魔にならない場所で360°ターンをする。


これが最低限覚えなければいけないルールと言うことになります。

えっ?スターボード???スターボードって何???
でもこれは、簡単に言えば、他の艇やブイとぶつからない様にする、あまり接近しないようにすればOKという事です。(笑)
なにかやらかしてしまってもオフィシャルが必要に応じて指示してくれます。(ちなみに、いわゆるヨットレースではレース中にオフィシャル等からの指示は無く、フィニッシュ後に失格です。(笑))

これなら初心者でも大丈夫ですね!


彩湖ラジコンヨットの例

赤リボンシステム
彩湖ラジコンヨットレースでは、ルールが判らないとか操縦に慣れていないなどの初心者や希望者(自己申告)には赤リボンを配り、艇のバックステーに付けて貰っています。赤リボン艇は優先で、ベテランは進路を譲るお約束になっています。赤リボン艇の場合、ルールのポイントは以下の通りです。

・フライングとマークタッチは自己責任なのでペナルティー1回転。
・赤リボン艇は全てに対して権利艇。(自分の進路を保ってください。咄嗟の場合など避け方が判らない場合は無理して避けなくて良いです。ベテランが避けてくれます。)
・希望者はベテラン(アドバイザー・インストラクター)などのアドバイスを受けながら走航出来る。ほかのレースのように他の選手や仲間からアドバイスを受けても失格にはなりません。


赤リボン艇同士の接触はお互い様なので余裕があったら避けるか、可能であれば他の艇に接近しすぎない様にしましょう。
(バンパーが付けてあれば普通のキットは接触程度では壊れません。ベテランは逃げてくれますから赤リボン艇は自分の進路を保ってください。)

赤リボンは自己申告です。以前管理人さんは年数で期限を切ろうとしたのですがそれは堪えてもらいました。万年赤リボンだって良いじゃないですかという話です。(笑)でも出来ればルールの勉強はしてくださいね。その方が順位が上がりますから。あと、当然ですが赤リボンで速かったら即返納ですよ!

あとこれも私が主張している規則ですが、ベテランが赤リボン艇に対して抗議をしたらペナルティーとか、乱暴な言葉遣いをしたらペナルティー対象です。(笑)

本格的なレースでは、レース中に外部からアドバイスを受ける事を禁止している場合があります(というかそれこそが正式なセーリング競技規則RRSです)が、彩湖なら初心者でも安心して参加出来ますね!



36やIOM等の詳しい建造規則、クラスルールについてはJMYS中部支部のHP
又は岡田クラフトさんのHP(内容は同じです)
  ・・・・といっても、この辺りに掲示された建造規則だけじゃ意味不明です。その他に少なくともERS(セーリング装備規則)などと言う物もあるようで、全部が判らないと理解できません。まあ、いずれにしても市販艇レベルには関係ないので判らないところは気にしなくて良いでしょう。(笑)

初心者向けのルール(競技規則)解説は、「まあちゃん」さんのHPも参考になりそうです。簡単な図ですがポート・スタボーと上下の判断の優先順位なんかが良く判ったりします。シミュレーションソフトなんかのリンクも便利です。
リンクのページに掲載した関連する各HPにも参考になりそうなものが多く掲載されています。探してみてください。
上記岡田さんのHPにも競技規則原文を引用したコーナーがあり、模型特有の補足項目(付則E)も掲載されています。


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